HSC
海上戦闘ヘリコプター飛行隊 Helicopter Sea Combat Squadron

アイコン 意味
戦闘や事故で失った場合(沈没、墜落)や損傷した場合、艦船などの内部で事故や事件がおこった場合の意味です。自軍や同盟軍、所属機関、所有会社が行った沈没処分や破壊処分、漁礁としてまたは演習で使用して沈めた場合にはこのアイコンは付けません
戦果や功績、各機関に寄贈された場合の意味です。戦争などで沈没し、何十年後に発見された場合もこのアイコンです
映画やTVドラマ、ドキュメンタリーに使用された場合の意味です
参考文献、小説や書籍に登場する事柄です
インターネットやTVゲームに登場する事柄です
不可解な事故&事件およびUFOなど超常現象に遭遇した事柄です
※MCAAFは海兵航空補助施設(Marine Corps Auxiliary Air Facility)の略。NASは海軍航空基地(Naval Air Station)の略。NAASは海軍航空補助基地(Naval Auxiliary Air Station)の略。NSは海軍基地(Naval Station)の略(ABC順)
※第11海上戦闘ヘリコプター飛行隊(Helicopter Sea Combat Squadron 11: HSC-11)は、“ドラゴンスレイヤーズ Dragonslayers”とも呼ばれ、ノーフォーク海軍航空基地 NAS Norfolkを拠点とするアメリカ海軍のヘリコプター飛行隊で、第1空母航空団 Carrier Air Wing 1に属し、航空母艦に配備されたMH-60Sヘリコプターを運用している。この飛行隊は、1957年6月27日にクォンセット・ポイント海軍航空基地 NAS Quonset Pointで、シコルスキーHSS-1シーバット・ヘリコプターを運用する第11対潜ヘリコプター飛行隊(Helicopter Anti-Submarine Squadron 11: HS-11)として編成。2016年にHS-11はMH-60Sに移行し、HSC-11に改称

↑Image courtesy of en.wikipedia.org.

所在地 駐留日
NAS Quonset Point 1957/6/27
NAS Jacksonville 1973/10/17
NS Norfolk 2016/6/1
航空機の割り当て 初受領日
HSS-1 1957
HSS-1N 1959
SH-3A 1962末
SH-3D 1969
SH-3H 1980
SH-60F/HH-60H 1994
MH-60S 2016/6/1
日付 主な出来事
1957/6 第11対潜ヘリコプター飛行隊(Helicopter Anti-Submarine Squadron 11: HS-11)は、1957年6月27日にロード・アイランド州クォンセット・ポイント海軍航空基地 NAS Quonset Pointで編成。飛行隊の愛称は“サブ・シーカーズ Sub Seekers”で、初飛行はシコルスキーHSS-1シーバット・ヘリコプターを使用し、コールサイン“スノーバウンド Snowbound”の運用だった。シーバットの主任務は対潜水艦戦(antisubmarine warfare: ASW)で、ディッピング・ソナーを搭載していた
1959 1959年には、全天候型作戦に対応するため、ドップラー・レーダー、自動安定装置、ホヴァリング機能を備えたHSS-1Nシーバットに機種転換した。HS-11“サブ・シーカーズ”は、テイル・コード“AS”で第52空母対潜航空群(Carrier Anti-Submarine Air Group 52: CVSG-52)に配属され、対潜航空母艦ワスプ Wasp(CVS-18)に配備された。1962年9月、この飛行隊のHSS-1Nヘリコプターは、1962年の米国三軍航空機指定システムに準拠して、SH-34Jシーバットに再指定された
1962 1962年末、飛行隊は双発のシコルスキーSH-3Aシー・キングに移行し、そののち、1969年にはSH-3D、1980年にはSH-3Hにそれぞれアップグレードした。1969年12月、HS-11は攻撃航空母艦フォレスタル Forrestal(CVA-59)に搭載されたCVW-17とともに、近代的な空母航空団 carrier air wingの一員として展開した初の対潜ヘリコプター飛行隊となった。1970年から1973年にかけて、HS-11はCVSG-56に配属され、テイル・コード“AU”の対潜航空母艦イントレピッド Intrepid(CVS-11)にデプロイメントした。1973年10月17日、HS-11は新たな母港であるジャクソンヴィル海軍航空基地 NAS Jacksonvilleに移動し、第1空母航空団(Carrier Air Wing ONE: CVW-1)に再配属され、現在もその配属が続いている。1989年、HS-11は飛行隊の愛称を“サブ・シーカーズ”から“ドラゴンスレイヤーズ”に変更した。HS-11は、汎用航空母艦ジョン F. ケネディ John F. Kennedy(CV-67)アメリカ America(CV-66)原子力汎用航空母艦ジョージ・ワシントン George Washington(CVN-73)原子力汎用航空母艦セオドア・ルーズヴェルト Theodore Roosevelt(CVN-71)、そしてエンタープライズ Enterprise(CVN-65)に展開し、エンタープライズは2012年後半に退役した
“ドラゴンスレイヤー”の歴史には、輝かしい輝かしい歴史が数多くある。ジェミニ計画 Gemini missionでは、ホワイト White、マクディヴィット McDivitt、ラヴェル Lovell、オルドリン Aldrinといった著名な宇宙飛行士を海上から救助するなど、宇宙飛行士救助活動において主導的な役割を果たした。1976年には、汎用航空母艦ジョン F. ケネディに所属し、海上での船舶衝突事故で数え切れないほどの人命を救出した功績により、海軍部隊表彰 Navy Unit Commendationを受賞した。HS-11は長年にわたり、ハリケーン救援活動において国内からの要請に何度も応えてきた。1993年のハリケーン“アンドリュー Andrew”や、1999年のハリケーン“フロイド Floyd”では、風速50ktを超える強風と波高30フィートの海上で沈没した船から9名の乗組員を救助した。HS-11 は、2008年9月にハリケーン“アイク Ike”がテキサス州ガルヴェストンを襲った数時間後に最初に現場に到着した海軍飛行隊だった。さらに最近では、HS-11は、2010年1月にハイチで発生した地震への対応を目的とした統合対応作戦の一環として最初に活動した部隊の1つだった
1985 1985年以降、HS-11は北大西洋における“オーシャン・サファリ作戦 Operation Ocean Safari”、リビアにおける“プレーリー・ファイア作戦 Operation Prairie Fire”、ペルシャ湾における“砂漠の盾作戦 Operation Desert Shield”、“砂漠の嵐作戦 Operation Desert Storm”、“サザン・ウォッチ作戦 Operation Southern Watch”、アドリア海における“プロヴァイド・プロミス作戦 Operation Provide Promise”、ソマリア・モガディシュ沖における“プロヴァイド・コンフォート作戦 Operation Provide Comfort”、アドリア海における“デナイ・フライト作戦 Operation Deny Flight”および“ディサイシヴ・エッジ作戦 Operation Decisive Edge”に参加。HS-11は2001年から2003年にかけてアフガニスタンにおける“不朽の自由作戦 Operation Iraqi Freedom”と“イラクの自由作戦 Operation Enduring Freedom”に参加し、2006年と2007年には“イラクの自由作戦”と“不朽の自由作戦”を支援した。2006年には、“ドラゴンスレイヤーズ”はイラクのバスラにHH-60H機2機を派遣し、多国籍軍師団(南東) Multi-National Division (South-East)と統合ヘリコプター部隊 Joint Helicopter Forceを支援た
1994 1994年、HS-11はシコルスキーSH-60FおよびHH-60Hシーホーク・ヘリコプターに移行した。これらの航空機の能力により、飛行隊の任務範囲は大幅に拡大した。対潜水艦戦(ASW)と捜索救難に加え、“ドラゴンスレイヤーズ”は垂直補給 Vertical Replenishment、海軍特殊戦支援 Naval Special Warfare Support、戦闘捜索救難 Combat Search and Rescueといった任務も遂行できるようになった。1999年にはヘルファイア・ミサイル・システム Hellfire missile systemとGAU-16 .50口径機関銃が追加され、HS-11は対水上戦を効果的に遂行できるようになった。2014年には、HS-11はGAU-17/A 7.62mmミニガン・システムを装備した初の現役ヘリコプター飛行隊となった
2016/6 2016年6月1日、HS-11はMH-60Sシーホークへの移行を完了し、HSC-11に改称され、ジャクソンヴィル海軍航空基地からヴァージニア州ノーフォーク海軍基地 NS Norfolkに移設された
2024/9 2024年9月下旬、HS-11とMH-60Sシーホークは、原子力汎用航空母艦ハリー S. トルーマン Harry S. Truman(CVN-75)に搭乗し、予定通りデプロイメントするため、CVW-1の一員として米国を出航した
欧州各国軍との複数回の演習ののち、HS-11とCVW-1は、イエメンからのフーシ派/イラン代理軍による攻撃から国際航路とイスラエルを守るため、紅海での作戦行動を命じられた。HS-11とCVW-1は2024年12月中旬にCENTCOM AORの管轄区域に到着し、紅海到着と同時にフーシ派/イランに対する戦闘作戦が開始された
2024/12 2024年12月後半から2025年4月にかけて、フーシ派/イランに対する空爆が行われた。2025年3月15日以降、イエメンのフーシ派/イラン代理軍部隊に対する攻撃が大幅に増加し、HS-11とCVW-1はより広範な敵標的への出撃を増加させた

↑An MH-60S Knight Hawk helicopter, attached to the 'Dragonslayers' of Helicopter Sea Combat Squadron (HSC) 11, conducts a vertical-replenishment with the Nimitz-class aircraft carrier USS Harry S. Truman (CVN-75) on May 25, 2025. US Navy Photo. Image courtesy of USNI news.


Update 25/12/06