艦隊兵站支援飛行隊 Fleet Logistics Support Squadron

アイコン	意味
	戦闘や事故で失った場合（沈没、墜落）や損傷した場合、艦船などの内部で事故や事件がおこった場合の意味です。自軍や同盟軍、所属機関、所有会社が行った沈没処分や破壊処分、漁礁としてまたは演習で使用して沈めた場合にはこのアイコンは付けません
	戦果や功績、各機関に寄贈された場合の意味です。戦争などで沈没し、何十年後に発見された場合もこのアイコンです
	映画やTVドラマ、ドキュメンタリーに使用された場合の意味です
	参考文献、小説や書籍に登場する事柄です
	インターネットやTVゲームに登場する事柄です
	UFOなど超常現象に遭遇した事柄です

※MCAAFは海兵航空補助施設（Marine Corps Auxiliary Air Facility）の略。NASは海軍航空基地（Naval Air Station）の略。NAASは海軍航空補助基地（Naval Auxiliary Air Station）の略。NSは海軍基地（Naval Station）の略（ABC順）。Fleet Tactical Support Squadronは1976年にFleet Logistics Support Squadronに改称された

• 第30艦隊兵站支援飛行隊 VRC-30

※1943年6月24日に第5航空輸送飛行隊（Air Transport Squadron 5: VR-5）として設立される。1957年7月15日に第21航空輸送飛行隊（Air Transport Squadron 21: VR-21）に改編。1966年10月1日に第30艦隊戦術支援飛行隊（Fleet Tactical Support Squadron 30: VR-30）に改編。1978年10月1日に第30艦隊兵站支援飛行隊（Fleet Logistics Support Squadron 30: VRC-30）に改編。2023年12月8日に閉隊。ニックネームはProviders

日付	主な出来事
1943/6	VRC-30は当初、1943年6月24日にシアトル海軍航空基地 NAS Seattleで第5航空輸送飛行隊（Air Transport Squadron 5: VR-5）として設立された。飛行隊はダグラスR4Dスカイトレイン、ダグラスR5Dスカイマスター、ビーチクラフトSNBエクスペディター、ノールダインJA-1ノーズマンを運用し、ワシントン州シアトル、カリフォルニア州オークランド、サン・フランシスコ、アリューシャン列島、アラスカ州フェアバンクス、アラスカ州ポイント・バローへの定期便を運航していた
1948	1948年、海軍航空輸送部 Naval Air Transportation Serviceとアメリカ空軍航空輸送司令部 Air Transport Commandが合併し、軍用航空輸送部（Military Air Transport Service: MATS）となった。VR-5は新生MATSの指揮下に置かれ、アメリカ太平洋艦隊 U.S. Pacific Fleetに配属された
1950	1950年、VR-5は活動拠点をシアトル海軍航空基地からカリフォルニア州モフェット・フィールド海軍航空基地 NAS Moffett Fieldに移した。分遣隊はシアトルとカリフォルニア州ノース・アイランド海軍航空基地 NAS North Islandに設置された。VR-5は1957年7月15日に閉隊し、日本の厚木海軍航空施設 NAF Atsugiとノース・アイランド海軍航空基地に分遣隊を持つVR-21となった
1981	VR-21はグラマンTBM-3Rアヴェンジャーという空母艦載機（carrier onboard delivery: COD）専用の航空機を飛行させた最初の飛行隊であった。1958年6月26日、VR-21 ノース・アイランド海軍航空基地分遣隊はグラマンC-1Aトレーダーを装備した。分遣隊は1960年にアラメダ海軍航空基地 NAS Alamedaに移転した。飛行隊はまた、1970年代初頭まで、ハワイのバーバーズ・ポイント海軍航空基地 NAS Barbers PointからダグラスC-118Bリフトマスターを運用していた
1966/10	1966年10月1日、VR-21は閉隊。厚木分遣隊はVRC-50に、アラメダ分遣隊はVR-30に改称され、コンヴェアC-131サマリタンとC-1Aトレーダーが装備された。1966年11月9日、VR-30はC-1Aで攻撃航空母艦ボノム・リシャール Bon Homme Richard（CVA-31）に初乗艦。同飛行隊は、1967年1月1日から11月30日までの模範的な勤務に対して功労部隊表彰 Meritorious Unit Commendationを受けた。1968年から1973年まで、VR-30 COD分遣隊は、アポロ10号、11号、12号、16号の回収作戦を支援するため、さまざまな空母でも運用された
1969	1969年、飛行隊のC-1Aと乗員はヴェトナムのダナン Danangから、ヴェトナム戦争中にトンキン湾で活動した米海軍の空母打撃部隊第77任務部隊 Task Force 77を支援するために活動した。1971年、VR-30はエグゼクティヴ・エアリフトのために2機のノース・アメリカンCT-39セイバーライナーで最初のジェット機を受領した。1973年5月、飛行隊は4機のマクドネル・ダグラスC-9BスカイトレインIIのうちの最初の1機を受領した。
1974/3	1974年3月12日、米海軍初の女性飛行士バーバラ A. アレン中尉 Lieutenant (Junior Grade) Barbara A. Allenが着任。ノース・アイランド海軍航空基地に移転後、VR-30は1978年10月1日に閉隊し、VRC-30も同時に就役した
1980/2	1980年2月、VRC-30はビーチクラフトC-12ヒューロンで飛行士を訓練する任務も与えられた。1985年後半、VRC-30は6機のC-1Aトレーダーを退役させ、5機のC-2Aグレイハウンドの納入を受け入れ、グラマンC-2Aグレイハウンドに移行した。これらはのちに新しいC-2A(R)に置き換えられた
1994	1994年、VRC-50が閉隊し、その人員と航空機がVRC-30に移管されたため、VRC-30はアメリカ太平洋艦隊唯一のCOD飛行隊となった。VRC-30第5分遣隊 Detachment 5は1994年8月、第5空母航空団 Carrier Air Wing Fiveの一部として日本の厚木海軍航空施設に設立された。他の4つの分遣隊はノース・アイランド海軍航空基地に編成され、陸上部隊に支援された。1997年、VRC-30第1分遣隊 Detachment 1は、原子力汎用航空母艦エイブラハム・リンカーン Abraham Lincoln（CVN-72）に乗艦していた航空団で最高の着陸成績を収めたとして、ゴールデン・フック賞 Golden Hook Awardを受賞した。第2分遣隊 Detachment 2は、“デザート・フォックス作戦 Operation Desert Fox”と“サザン・ウォッチ作戦 Operation Southern Watch”の間、原子力汎用航空母艦カール・ヴィンソン Carl Vinson（CVN-70）で米海軍空母の作戦を支援した。1998年暦年、VRC-30は1356回の空母着艦を行い、14,360人の乗客、1,877,973ポンド（938.986,5kg）の貨物を輸送し、99.9％の出撃完了率を記録した
1999/12	1999年12月、飛行隊は24年間、149,600時間以上の無事故飛行を達成した。VRC-30は1979年から1992年の間に6回、海軍作戦部長安全賞 Chief of Naval Operations Safety Awardを受賞し、1993年10月から1994年9月までは模範的な勤務に対して功労部隊表彰 Meritorious Unit Commendationを受けた。1996年と1998年には、VRC-30は戦闘効率賞 Battle Efficiency Awardを受賞した
	同飛行隊はイラクの自由作戦と不朽の自由作戦を支援し、2002年と2003年には戦闘効率賞も受賞した。2004年、VRC-30はC-12の運用を終了した
	そののちの数年間は、2006年の重要な耐用年数延長プログラム（Service Life Extension Program: SLEP）を皮切りに、C-2Aの幾つかの主要な開発とアップグレードが行われた。SLEPは機体寿命を10,000飛行時間または15,000空母着艦から15,000飛行時間または36,000空母着艦に延ばした。このプログラムにより、同機は2027年まで運用できるようになった。SLEPに続いて、2008年には機体の再配線が行われ、2010年8月には「LOT 4」のアップグレードが行われた。2012年9月に完了した「LOT 4」アップグレードでは、パイロットに新しいグラスコックピットと8枚羽根のNP2000プロペラ・システムを提供し、性能の向上、機体振動の低減、整備性の改善を実現した。この間、VRC-30は2005年、2006年、2007年、2011年、2012年の5回にわたって戦闘効率賞を受賞している
2017/11	2017年11月22日、乗員乗客11名を乗せたVRC-30分遣隊5のC-2Aが、岩国海兵航空基地 MCAS Iwakuniから原子力汎用航空母艦ロナルド・レーガン Ronald Reagan（CVN-76）へ飛行中、沖ノ鳥島の北西90.1マイル（約145km）のフィリピン海に墜落した。8名が回収されたが、3名は発見されなかった。2005年以来のC-2の損失であり、1973年以来のVRC-30の死亡事故であった。2017年12月最終週に、サルヴェージ船がピンガー受信機を使って機体の緊急信号を探知したところ、機体は水深18,500ft（5,640ｍ）で発見された
	VRC-30は、サン・ディエゴのC-2Aパイロットの友愛組織であるNorth Island Association of Active Duty Fixed Wing Carrier Transport Pilotsと緩やかに関連していた。NIAADFWCTPは南カリフォルニア一帯で有名で、特に2018年と2019年のコロナド7月4日パレードに熱心に参加した。海軍航空でのキャリアを目指す中尉や士官候補生をリクルートすることを任務とするNIAADFWCTPは、潜水艦やSWOに行く代わりにFly FastとTurn Leftを説得することで、数え切れないほどの命やキャリア、結婚を救った
2023	C-2Aグレイハウンドの退役に伴い、岩国海兵航空基地のVRC-30 Det.5は、2023年9月30日にVRC-40に配属される。VRC-30のC-2Aグレイハウンドの最終飛行は2023年9月20日に行われ、飛行隊は2023年12月8日に活動停止となる
各分遣隊 Detachments ↑Detachment 1 "Hustlers". Image courtesy of en.wikipedia.org. ↑Detachment 2 "Roughnecks". Image courtesy of en.wikipedia.org. ↑Detachment 3 "Crusaders". Image courtesy of en.wikipedia.org. ↑Detachment 4 "Pure Horsepower". Image courtesy of en.wikipedia.org. ↑Detachment 5 "We Deliver". Image courtesy of en.wikipedia.org.

↑Image of VRC-30. Image courtesy of Naval History and Heritage Command.

↑Image courtesy of Shipbucket.

Ｕｐｄａｔｅ　24／01／14