日付 |
主な出来ごと |
1974/7 |
1974年7月1日、米太平洋艦隊の戦闘機早期警戒航空団 Fighter Early Warning Wingの一部としてカリフォルニア州ノース・アイランド海軍航空基地
NAS North Islandに設立されたVAW-117は、1974年10月15日に最初のE-2B(Bu.No. 151713)を受領した。翌年7月、VAW-117はノース・アイランド海軍航空基地の全E-2B飛行隊とともにミラマー海軍航空基地
NAS Miramarに移転。1975年10月15日、VAW-117は第7空母航空団(Carrier Air Wing Seven: CVW-7)の一員として汎用航空母艦インディペンデンス Independence(CV-62)に搭載され、地中海への初派遣に出発した。1978年、同飛行隊は汎用航空母艦レンジャー Ranger(CV-61)搭載の空母第2航空団(Carrier Air Wing Two: CVW-2)の作戦統制下に置かれ、1979年2月、西太平洋(Western Pacific: WESTPAC)への初デプロイメントを開始した |
1980/9 |
VAW-117はレンジャーとCVW-2とともに1980年9月にふたたび展開し、1981年5月に帰還した。1982年、VAW-117はCVW-2とともに原子力汎用航空母艦エンタープライズ Enterprise(CVN-65)に乗艦することに変更し、1980年9月1日にE-2Cとの最初のデプロイメントに出発した |
1988 |
1988年、VAW-117はエンタープライズに搭載され、“プレイング・マンティス作戦 Operation Praying Mantis”の間、ペルシャ湾でUSSエンタープライズ戦闘群 USS Enterprise Battle Groupと中東統合任務部隊司令官 Joint Task Force Middle East Commanderとの間に重要な安全なデータと音声通信リンクを提供する重要な指揮統制の役割を果たした。この作戦の結果、イランの石油掘削施設と水上戦闘艦を連携して攻撃し、破壊することに成功した。この派遣期間中、VAW-117はイランの攻撃からクウェート所有のタンカーを守る“アーネスト・ウィル作戦 Operation Earnest Will”を支援するため、数多くの飛行作戦と護衛任務を行った。1989年9月16日、VAW-117はワールド・クルーズの開始のためエンタープライズに乗艦し、“コープ・サンダー Cope Thunder”、“ヴァリアント・ブリッツ Valiant Blitz”、“クラシック・リゾルヴ作戦 Operation Classic Resolve”に参加し、1990年3月に帰国した |
1990/9 |
1990年9月から11月にかけて、VAW-117は原子力汎用航空母艦エイブラハム・リンカーン Abraham Lincoln(CVN-72)が大西洋から太平洋に移転する間、エイブラハム・リンカーンに配備された。現在では第11空母航空団 Carrier Air Wing Elevenとエイブラハム・リンカーンに所属し、同飛行隊は1991年5月に同艦の処女WESTPAC航海の一部として展開し、“砂漠の嵐作戦
Operation Desert Storm”にも参加した。1994年1月、VAW-117はAPS-145レーダーを搭載したE-2CグループIIに移行した |
1993/11 |
1993年11月に連邦議会がTitle 10 USC 6015(戦闘艦への女性の着任を禁止する法律)を廃止したことを受け、“ウォールバンガーズ
The Wallbangers”は1994年3月8日に初の女性飛行士と士官を、1994年7月23日に初の女性下士官を迎えた |
1995/4 |
1995年4月から10月にかけてWESTPACに派遣されたのち、VAW-117とCVW-11は汎用航空母艦キティ・ホーク Kitty Hawk(CV-63)にスワップされ、1996年10月にふたたびデプロイメントされ、1997年4月に帰国した。1998年、CWW-11はふたたびスワップされ、今度は原子力汎用航空母艦カール・ヴィンソン Carl Vinson(CVN-70)に乗艦し、幾つかのエクスカージョンと“デザート・フォックス作戦 Operation Desert Fox”を支援するために派遣された。1999年、VAW-117は海軍の最新AEWアップグレードであるミッション・コンピュータ・アップグレード/アドヴァンス・コンピュータ・インフォメーション・システム(Mission
Computer Upgrade/Advance Computer Information System: MCU/ACIS)の運用試験に選ばれた |
2001/7 |
2001年7月、VAW-117は新しいMCU/ACISシステムで展開する最初の飛行隊となった。カール・ヴィンソン艦上でのWESTPAC 2001-02は活発な展開となった。2001年9月11日の同時多発テロののち、VAW-117とCVW-11の航空機は、“不朽の自由作戦
Operation Enduring Freedom”の一環としてアフガニスタン攻撃を指揮した最初の航空機のひとつとなった。E-2Cホークアイに搭載された広範なレーダーと通信機器により、飛行隊はパキスタンとアフガニスタン南部の上空で継続的に戦闘空間管理を行い、全ての空中資産の安全と民間航空路からのクリアランスを確保した。同飛行隊のホークアイは、地上の指揮当局と空中の戦術機との間の通信中継を提供し、情報交換所としての役割を果たした。VAW-117は、ホークアイのHE-2Kヴァリアントを受領した最初の艦隊飛行隊であり、協力的交戦能力システム(Cooperative
Engagement Capability system: CEC)を受領した最初の艦隊ホークアイ飛行隊でもある |
2005/5 |
2005年5月、VAW-117は“イラクの自由作戦 Operation Iraqi Freedom”を支援するため、CVW-11とともに原子力汎用航空母艦ニミッツ Nimitz(CVN-68)に配備された。これはVAW-117にとって、HE-2Kヴァリアントでの最初の展開であった。展開中、VAW-117はパキスタンのカラチとインドのゴアに飛び、パートナー国にE-2Cを展示した。配備中のニミッツは香港、マレーシアのクアラルンプール、グアム、バーレーンのマナマ、アラブ首長国連邦のドバイ、オーストラリアのパース、ハワイの真珠湾を2回訪問した |
2007/4 |
2007年4月、VAW-117はWESTPAC 2007に派遣された。同飛行隊は“不朽の自由作戦”とイラク戦争を直接支援するため、101回の出撃と227時間の飛行を行った。また、“ヴァリアント・シールド Valiant Shield”や“マラバール Malabar”を含むいくつかの演習にも参加した |
2008/1 |
2008年1月、同飛行隊は西太平洋に4カ月間派遣され、“フォール・イーグル08演習 Exercise Foal Eagle 08”に参加した。クルーズ中、VAW-117はその航空技術を発揮し、約8年ぶりにCVW-11トップ・フック賞 CVW-11 Top Hook Awardを受賞した |
2009 |
2009年、ヴァレリー・オーヴァーストリート中佐 CDR Valerie OverstreetがVAW-117の隊長に就任し、初の女性E-2ホークアイ飛行隊長となった |
2013/4 |
2013年4月、飛行隊は“不朽の自由作戦”を支援するため、CVW-11とともにニミッツに配備された。結局、8ヶ月の長期デプロイメントとなり、2013年12月10日に帰還した。デプロイメント中、その優れた着陸成績により、固定翼飛行隊の中で最も総合的な着艦成績を収めたとして、切望されていた“ゴールデン・フック”賞 "Golden Hook" awardを獲得した |
2015/1 |
2015年1月、飛行隊は原子力汎用航空母艦ハリー S. トルーマン Harry S. Truman(CVN-75)の第7空母航空団(Carrier Air Wing 7: CVW-7)に編入された |
2016 |
2016年、VAW-117は原子力汎用航空母艦ジョン C. ステニス John C. Stennis(CVN-74)乗艦中に戦闘効率賞 Battle Efficiency Awardを受賞した |
2020/11 |
2020年11月、米空軍兵器学校(U.S. Air Force Weapons School: USAFWS)の統合で、空母早期警戒兵器学校(Carrier Airborne Early Warning Weapons School: CAEWWS)が運用するVAW-117 E-2Dが離陸。2020年1月1日、同飛行隊は、本来のAEW中心以外の航空機の拡大された役割と責任を反映するために、ほかの9つのアメリカ海軍E-2C/D飛行隊とともに、第117空中早期警戒飛行隊 Airborne Early Warning Squadron 117から第117空中指揮管制飛行隊 Airborne Command and Control Squadron 117に再指定された。そののち2020年に、VAW-117はE-2CからE-2Dアドヴァンスト・ホークアイに移行した |