VAW
艦載早期警戒飛行隊 Carrier Airborne Early Warning Squadron

アイコン 意味
戦闘や事故で失った場合(沈没、墜落)や損傷した場合、艦船などの内部で事故や事件がおこった場合の意味です。自軍や同盟軍、所属機関、所有会社が行った沈没処分や破壊処分、漁礁としてまたは演習で使用して沈めた場合にはこのアイコンは付けません
戦果や功績、各機関に寄贈された場合の意味です。戦争などで沈没し、何十年後に発見された場合もこのアイコンです
映画やTVドラマ、ドキュメンタリーに使用された場合の意味です
参考文献、小説や書籍に登場する事柄です
インターネットやTVゲームに登場する事柄です
不可解な事故&事件およびUFOなど超常現象に遭遇した事柄です
※MCAAFは海兵航空補助施設(Marine Corps Auxiliary Air Facility)の略。NASは海軍航空基地(Naval Air Station)の略。NAASは海軍航空補助基地(Naval Auxiliary Air Station)の略。NSは海軍基地(Naval Station)の略(ABC順)。艦載早期警戒飛行隊 Carrier Airborne Early Warning Squadronは2020年1月1日に空中指揮管制飛行隊 Airborne Command & Control Squadronに改称された
※第116空中指揮管制飛行隊(Airborne Command & Control Squadron 116: VAW-116)はアメリカ海軍の指揮管制飛行隊であり、E-2Cホークアイ2000に搭乗し、第17空母航空団の一部として原子力汎用航空母艦ニミッツ Nimitz(CVN-68)に配備されている。VAW-116はヴェンチュラ・カントリー海軍基地 Naval Base Ventura Countyに駐留しており、司令官である艦載早期警戒兵站航空団(Commander, Airborne Command Control and Logistics Wing: COMACCLOGWING)の管轄下にある。現在の隊長はフィリップ J. シェリダン中佐 Commander Phillip J. Sheridanである

↑Image courtesy of en.wikipedia.org.
所在地 駐留日
NAS North Island 1967/4/20
NAS Miramar 1975
航空機の割り当て 初受領日
E-2A 1967/4
E-2B 1970
E-2Cグループ0 1980
E-2CグループII 1993/2
E-2Cホークアイ2000 2003/11
E-2C CNS/ATM ホークアイ2000 2011/4
日付 主な出来事
1967/4 VAW-116はE-2Aホークアイを装備し、1967年4月20日に設立された。同飛行隊は第15攻撃空母航空団 Attack Carrier Air Wing Fifteenの一員として3回、第9攻撃空母航空団 Attack Carrier Air Wing Nineの一員として2回の極東派遣を完了した
1970/7 VAW-116は1970年7月から1971年のCVW-9の攻撃航空母艦コンステレーション Constellation(CVA-64)配備までE-2Bに移行。1975年7月、VAW-116は第8攻撃空母航空団 Attack Carrier Air Wing Eightに移った。同時に、VAW-116を含む西海岸のVAWコミュニティはノース・アイランド海軍航空基地 NAS North Islandからミラマー海軍航空基地 NAS Miramarに移転した。第8空母航空団 Carrier Air Wing Eightに再配属された飛行隊は、1975年に北大西洋で任務に就いた。1976年、VAW-116は地中海展開のため原子力汎用航空母艦ニミッツ Nimitz(CVN-68)に乗艦。同飛行隊は第17空母航空団 Carrier Air Wing 17に編入され、1977年に汎用航空母艦フォレスタル Forrestal(CV-59)に乗艦し、1978年3月に地中海と北大西洋に展開した
1980/2 VAW-116はE-2Cに移行し、1980年2月26日から1980年10月15日まで、“イラン有事作戦 Iranian Contingency Operations”を支援するため汎用航空母艦コンステレーション Constellation(CV-64)に乗艦し、西太平洋/インド洋に展開した。飛行隊は1981年7月に第2空母航空団 Carrier Air Wing Twoに配属された。1982年4月7日、飛行隊は西太平洋/インド洋デプロイメントのため汎用航空母艦レンジャー Ranger(CV-61)に乗艦した。1982年10月、同飛行隊は汎用航空母艦キティ・ホーク Kitty Hawk(CV-63)に乗艦し、1984年1月13日に第2空母航空団に配属された。1987年7月、同飛行隊はレンジャーに乗艦し、ペルシャ湾での“アーネスト・ウィル作戦 Operation Earnest Will”を支援するため、6ヶ月間西太平洋/インド洋に展開した。1989年2月24日、飛行隊はレンジャーで西太平洋とインド洋に展開し、オマーン空軍とタイ空軍の作戦を支援した。VAW-116は1990年12月8日、レンジャーに乗艦し、“砂漠の盾作戦 Operation Desert Shield”と“砂漠の嵐作戦 Operation Desert Storm”を支援するため西太平洋へ出撃した。砂漠の嵐作戦”中、飛行隊は総飛行時間1,364時間、93日間ペルシャ湾に駐留した
1993/1 同飛行隊は1993年1月31日、イラクでの“サザン・ウォッチ作戦 Operation Southern Watch”とソマリアでの“リストア・ホープ作戦 Operation Restore Hope”を支援する西太平洋展開から帰還し、1992年度の戦闘効率“E”賞 Battle Efficiency "E" Awardを受賞した。1993年2月、飛行隊はE-2Cグループ0からE-2CグループIIへの移行を開始した。グループII兵器システムは、アヴィオニクス、通信、推進、航法システムにおいて驚異的な進歩を遂げた。1993年5月、VAW-116は第4統合任務部隊作戦 JTF-4 Joint Task Force Four Operationsを支援するためパナマに展開した。帰還後、同飛行隊は1992年度のAEW優秀賞 AEW Excellence Awardを受賞し、E-2Cコミュニティ全体にとって最高のVAW飛行隊であることが認められた。1993年11月、VAW-116はネヴァダ州ファロン海軍航空基地 NAS Fallonでワークアップサイクル work-up cycleを開始した。このサイクルには、第2空母航空団が他5カ国と共同作戦を実施した“リムパック94 RIMPAC 94”が含まれ、1994年8月から9月にかけての艦隊演習でクライマックスを迎えた
1994/11 1994年11月10日、飛行隊はコンステレーションに乗艦し、西太平洋とペルシャ湾に展開した。同飛行隊は北朝鮮沖でAEWと戦闘群をカバーし、イラク上空で“サザン・ウォッチ作戦”を支援した。1995年6月と1996年2月、同飛行隊は東部統合任務部隊(Joint Interagency Task Force East: JIATF-EAST)を支援するため、ルーズヴェルト・ローズ海軍基地 NS Roosevelt Roadsで監視活動を行う。1997年4月1日、飛行隊はコンステレーションに乗艦し、西太平洋とペルシャ湾に派遣された。6ヶ月のデプロイメント中、同飛行隊は“サザン・ウォッチ作戦”の一環としてイラクを監視した。さらに、飛行隊はパキスタン空軍との軍事演習に参加した。1998年2月と3月、飛行隊はふたたびルーズヴェルト・ローズ海軍基地に派遣され、JIATF-EASTを支援する対麻薬監視活動を行った。1999年6月18日、飛行隊は西太平洋/ペルシャ湾派遣のためコンステレーションに乗艦。そののち6ヶ月間、VAW-116は“サザン・ウォッチ作戦”を支援するためイラクを監視した。この展開ののち、飛行隊は1999年海軍作戦部長安全“S” 1999 Chief of Naval Operations Safety "S"を授与された
2000/1 2000年1月、同飛行隊はJIATF-EASTを支援するため、ルーズヴェルト・ローズ海軍基地で監視活動を行うためにふたたびデプロイメントした
2001/3 2001年3月15日から9月15日まで、コンステレーションで西太平洋とペルシャ湾にデプロイメントし、イラク上空の“サザン・ウォッチ作戦”に空中早期警戒を提供した。同飛行隊は“ノーブル・イーグル作戦 Operation Noble Eagle”を支援するためノーフォーク海軍航空基地 NAS Norfolkに展開。この作戦の間、9月11日の同時多発テロの結果、東海岸上空での継続的な空中早期警戒の提供を支援した
2002/10 VAW-116は2002年10月にコンステレーションに乗艦し、西太平洋とペルシャ湾に向かった。同飛行隊は、“イラクの自由作戦 Operation Iraqi Freedom”の初期数週間、米陸軍第5軍団 U.S. Army V Corpsと米海兵隊第2海兵遠征軍 U.S. Marine Corps II MEFのイラク侵攻とバグダッド進攻を支援するため、広範な空中戦場指揮統制任務を飛行した
2003/11 2003年11月、飛行隊はE-2Cホークアイ2000への移行を開始した。VAW-116は2004年8月、飛行隊の最後となる4機目の納入をもって移行を完了した。飛行隊は2004年10月に原子力汎用航空母艦エイブラハム・リンカーン Abraham Lincoln(CVN-72)に乗艦し、西太平洋へのサージ・デプロイメント surge deployment を実施した。エイブラハム・リンカーン空母打撃群 Abraham Lincoln Carrier Strike Groupは、2004年のインド洋地震と津波の結果、インドネシアのバンダ・アチェ Banda Acehで“ユニファイド・アシスタンス作戦 Operation Unified Assistance”を支援するために招集されたため、その展開は延長された。同飛行隊は、負傷した被災者に必要な食糧と医療援助を配給するため、陸上に水兵を派遣し、活動を支援した
2006/3 同飛行隊は2006年3月、“フォール・イーグル Foal Eagle”、“ヴァリアント・シールド Valiant Shield”、リムパック2006 RIMPAC 2006の演習を支援するため、西太平洋に派遣された。2006年の配備から戻ると、飛行隊は機体を8枚羽根のニュー・プロペラ2000システム(New Propeller 2000 system: NP2K)にアップグレードした。このアップグレードは、飛行隊がファロン海軍航空基地 NAS Fallonへの派遣から帰還した直後の2007年3月に完了した。2007年5月、飛行隊はヴァージニア沖の原子力汎用航空母艦ハリー S. トルーマン Harry S. Truman(CVN-75)に乗艦し、NP2K空母認定 NP2K carrier qualificationを完了した。2008年3月、同飛行隊は第2空母航空団 Carrier Air Wing Twoとともにエイブラハム・リンカーンに乗艦し、米第5艦隊責任地域(U.S. Fifth Fleet Area of Responsibility: AOR)に7ヶ月間派遣され、イラクでの“イラクの自由作戦”とアフガニスタンでの“不朽の自由作戦 Operation Enduring Freedom”を支援するため、266の戦闘任務を飛行した
2008/3 2008年3月、同飛行隊は第2空母航空団 Carrier Air Wing Twoとともにエイブラハム・リンカーンに乗艦し、米第5艦隊責任地域に展開した。同飛行隊は“イラクの自由作戦”と“不朽の自由作戦”に参加し、攻撃機と支援機にタンカーと空域管理を提供した。配備中、飛行隊はCVW-2配備トップ・フック賞 CVW-2 Deployment Top Hook awardを獲得し、兵曹長食堂 Chief's MessはCVW-2で最高のCPO食堂 CPO Messに贈られるブロードソード賞 Broadsword Awardを受賞した。彼らは2008年10月に帰国した
2010/9 同飛行隊は2010年9月11日、ふたたび第2空母航空団とともにエイブラハム・リンカーンに乗艦し、第5艦隊AORに6カ月間派遣された。飛行隊は2011年3月に帰国するまで、アフガニスタンでの“不朽の自由作戦”とイラクでの“新しい夜明け作戦 Operation New Dawn”を支援した。2011年4月と5月、飛行隊はE-2C CNS/ATM ホークアイ2000のオールグラス・コックピット型に移行した。2011年12月、第2空母航空団とVAW-116はふたたびエイブラハム・リンカーンに配備され、“不朽の自由作戦”を直接支援するため、第5艦隊AORに8ヶ月間世界各地にデプロイメントした。2012年7月17日、エイブラハム・リンカーンはスエズ運河を通過し、米国に帰還した。2012年8月3日、同飛行隊は4機をヴァージニア州沖のエイブラハム・リンカーンからポイント・マグー海軍航空基地 NAS Point Muguに帰還させ、派遣を終了した。2012年10月、VAW-116は原子力汎用航空母艦カール・ヴィンソン Carl Vinson(CVN-70)に所属する第1空母打撃群 Carrier Strike Group Oneの一員として第17空母航空団 Carrier Air Wing 17に合流した
2014 2014年10月から2015年3月まで、同飛行隊はUSSカール・ヴィンソン戦闘群 USS Carl Vinson battle groupとともに展開し、イラク・レヴァントのイスラム国(Islamic State of Iraq and the Levant: ISIL)に対する軍事介入を支援する“生来の決意作戦 Operation Inherent Resolve”を支援した。同飛行隊は2015年4月に帰国した
VAW-116は2006年、ブラック・アイド・ピーズ The Black Eyed Peasの「Pump It」ミュージック・ヴィデオのリメイクで“半有名 semi-famous”になった。このヴィデオは、退屈しのぎと士気高揚のための船上プロジェクトとして始まったが、ほぼ本格的なプロダクションとなり、海軍の無料募集広告としてYouTubeで4,000,000回以上の再生回数を記録した。“サン・キングス Sun Kings”のメンバー全員が参加したアウトキャスト Outkastの「Hey Ya!」と「Move Along」である。どちらも1,000,000人以上の視聴者数を記録している。「Pump It」と「Hey Ya!」は、他国の国営TVやニュース・ステーションでも放映されている

↑Image of VAW-116. Image courtesy of Naval History and Heritage Command.

↑ATLANTIC OCEAN (May 18, 2024) - An E-2C Hawkeye attached to Airborne Command and Control Squadron (VAW) 116 lands on the flight deck of Nimitz-class aircraft carrier USS George Washington (CVN-73) while underway in the Atlantic Ocean, May 18, 2024. George Washington is deployed as part of Southern Seas 2024 which seeks to enhance capability, improve interoperability, and strengthen maritime partnerships with countries throughout the U.S. Southern Command area of responsibility through joint, multinational and interagency exchanges and cooperation. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class August Clawson)


Update 24/06/03