爆雷投射/投下兵器、対潜ロケット弾
Depth Charges, Depth Charge Racks, Depth Charge Projectors, Ahead-Throwing Wsaponm ASW Rocket Launchers

アイコン 意味
映画やTVドラマ、ドキュメンタリーに使用された場合の意味です
参考文献、小説や書籍に登場する事柄です
インターネットやTVゲームに登場する事柄です
※INSはInertial Navigation System(慣性航法システム)の略
※アメリカ海軍最初の爆雷。頭部の十字型の穴にクランク状のハンドルを差し込んで回し爆発する深度を設定。形状から“ゴミ缶(ashcan)”と呼ばれる。以後これがドラム缶型爆雷の通称となる。まだ専用の投下装置はなく、乗員が艦尾から海面めがけて放り投げるシステムだった。Mkk. 1は信頼性がイマイチで威力も不足していたので、第一次大戦参戦前後にイギリス海軍のType D爆雷を国産化したMk. 2に移行していく

↑Mark I depth charge. In the left photograph, the sailor is adjusting the depth setting. Image courtesy of NavWeaps.
重量 弾頭 沈下速度
終末速度
設定深度 備考
45.35kg 10.43kg
wet gun-cotton(?)
7.62m〜30.48m ◎1916年設計、1917年2月運用開始
◎フロート雷管を使用


重量 弾頭 沈下速度
終末速度
設定深度 備考
190.50kg 136.07kg TNT 秒速1.82m 15.24m〜60.96m ◎より原始的なヒューズ・メカミズムを使用したイギリス製Type D爆雷の改良型を使用


重量 弾頭 沈下速度
終末速度
設定深度 備考
190.50kg 136.07kg TNT 秒速1.82m 15.24m〜91.44m ◎Mk. 2の深深度型


重量 弾頭 沈下速度
終末速度
設定深度 備考
337.92kg 272.15kg TNT 秒速1.82m 15.24m〜91.44m ◎1918年運用


重量 弾頭 沈下速度
終末速度
設定深度 備考
◎1921年設計
◎結局は使用されず


重量 弾頭 沈下速度
終末速度
設定深度 備考
190.50kg 136.07kg TNT 秒速2.43m 15.24m〜91.44m ◎1937年設計、1938年運用
◎Mk. 3の再設計型で第二次大戦初期に使用
◎信管は水圧式
◎後期型の沈下速度は秒速3.65m、設定深度は182.88mまで設定可能


重量 弾頭 沈下速度
終末速度
設定深度 備考
337.96kg 272.15kg TNT 秒速1.82m 15.24m〜91.44m ◎1937年設計、1938年運用
◎Mk. 4の再設計型で第二次大戦初期に使用
◎1942年8月に登場してMod. 1は設定深度は182.88mまで設定可能。後期型の沈下速度は秒速3.96m


重量 弾頭 沈下速度
終末速度
設定深度 備考
238.13kg 122.46kg TNT 秒速3.50m 15.24m〜152.40m ◎1941年設計、1943年運用
◎magnetic pistolを使用した最初の爆雷


↑Mark 9 Depth Charge on USS Cassin Young (DD-793) Note rings meant to fit standard DC racks. Photograph copyrighted by Alan Raven. Image courtesy of NavWeaps.
重量 弾頭 沈下速度
終末速度
設定深度 備考
91.71kg Torpex 秒速6.91m 15.24m〜91.44mまたは182.88m ◎1941年設計、1943年運用
◎第二次大戦後半の主力爆雷
◎信管は水圧式
◎いくつかの後期型では設定深度は304.80mまで設定可能


重量 弾頭 沈下速度
終末速度
設定深度 備考
13.15kg 11.33kg Torpex 秒速1.37m 7.62m、15.24m、22.86mまたは30.48m ◎1942年設計、1944年運用
◎フロッグメンと小型潜航艇用に開発
◎少数生産


※ハネウェル製
※ASROC(Anti-Submarine ROCket)は、1950年代半ばから1980年代まで、米海軍の主力艦載スタンドオフ対潜兵器であった。ASROCの開発は1952年に始まり、チャイナ・レイクにある海軍兵器試験場(Naval Ordnance Test Station: NOTS)がRAT‘A’と名付けられたロケット支援魚雷(Mk. 24)を試験発射した。続いて1954年には、より大型のMk. 43魚雷を搭載したRAT‘B’が開発された。しかし、2つの初期RAT設計は満足のいく弾道特性を持たず、必要な精度を達成できなかった。そのため、1955年にRAT‘C’という名称で再設計が開始された。この設計がロケットブースト核爆雷の要件と組み合わされると、名称はASROCに変更された。1956年にハネウェル社が開発契約を獲得し、1960年に艦上試験が実施された。初期運用能力は1961年にようやく到達し、ロケット支援魚雷Mk. 2(Rocket Assisted Torpedo Mk. 2)と命名された。1962年5月11日、発射艦への爆風の影響を評価するため、実弾の核武装ASROCが発射された
※ASROCは非常にシンプルな兵器だった。固体燃料ロケット・モーターが無誘導兵器を弾道軌道に推進し、射程距離は発射前にタイマーをセットすることで決定された。タイマーが切れると、モーターは切り離され、ペイロードは水中に向かって落下し続けた。深度爆雷は単純に水中に突入し、ホーミング魚雷はパラシュートを装備していた。オリジナルのASROCのペイロード・オプションには、W44核爆雷(収量10kT)とMk. 44ホーミング魚雷が含まれていた。ほとんどのASROC艦は、Mk. 16 8セル“ペッパーボックス pepperbox”(“マッチボックス matchbox”と呼ばれることもある)ランチャーからロケットを発射したが、Mk. 26ツインアームSAMランチャーを使用することもできた
※1963年6月、ASROCはRUR-5Aに指定された。1965年、Mk. 44に代わってMk. 46軽量魚雷が従来のASROCペイロードとして採用された。Mk. 44を搭載したASROCはMOD. 3と呼ばれ、Mk. 46を搭載したASROCはMOD. 4となった(ただし下ののところを参照)。信頼性と精度を向上させるための新しいモーター分離ユニットのような小さな改良を除けば、この兵器は基本的に変わっていない。1987年、米海軍は“改良型RUR-5A improved RUR-5A”兵器にRUR-5B、RUR-5C、RUR-5D、RUR-5Eの呼称を割り当てた。これらの改良の詳細は分からないが、異なるペイロードを持つASROCを区別するために、異なる呼称が割り当てられた可能性がある。冷戦終結の1989年9月、ASROCの核能力は削除された
※1990年代初頭には、新しい安全アセンブリとシールド・ケーブル・アセンブリを使用するように改造されたASROCにRUR-5Fという呼称が割り当てられた。しかし、その頃にはすでにRUR-5の段階的廃止が始まっており、2000年までにほぼ全てのRUR-5ロケットは、基本的にMk. 41垂直発射システム(Vertical Launch System: VLS)での打ち上げ用に改良されたASROCであるRUM-139垂直発射型ASROC(Vertical Launch ASROC: VL-ASROC)に置き換えられていた。RUR-5の総生産数は1,000発以上であった
呼称に関する注記:Mk. 44魚雷とMk. 46魚雷を搭載したASROCロケットがそれぞれMOD. 3とMOD. 4に指定されたという情報は、通常信頼できる情報源からのものである(World Naval Weapons Systems, 1997/98, Naval Institute Press, 1997.)。しかし、ASROCシステムに携わったある人物によれば、これらのMOD. 番号は異なるペイロードを持つロケットを区別するために使用されたものであるとの異論がある。彼によると、ASROCに関する情報源によって使用されているMOD. 3/4は、異なる発射機を指している
全長 直径 発射
重量
推進 誘導 制御 弾頭 射程 命中
精度
備考
4.50m 0.33m 486.25kg 固定ロケット INS Mk. 46魚雷に搭載された45.35kgのHE弾 822m〜16,093m ◎データはRUR-5A MOD. 4
(Mk. 46魚雷搭載)
◎マッハ1


※グッドイヤー(現ロッキード・マーチン)製
※1980年代初め、米海軍は地上発射型のRUR-5 ASROCと潜水艦発射型のUUM-44 Subrocを単一の新型ミサイル、計画されていたRUM/UUM-125シー・ランス Sea Lance対潜水艦戦スタンドオフ兵器(Anti-Submarine Warfare Stand-Off Weapon: ASW-SOW)に置き換えようとした。しかし、シー・ランス・プログラムは技術的にも資金的にも難航し、当初は潜水艦発射型(UUM-125A)のみが開発されることになった。水上艦船用の暫定的なASW兵器として、最新のMk. 41垂直発射システム(Vertical Launch System: VLS)と互換性のあるASROCの単純な派生型が作られることになった。このミサイルの本格的な開発契約は、RUM-139A垂直発射型ASROC(Vertical Launch ASROC: VL-ASROC)と名付けられ、1983年にグッドイヤー社が開発を開始。グッドイヤー・エアロスペース社はのちにローラル社に買収され、その防衛部門は1996年にロッキード・マーチン社に買収された。1986年に一連の試験発射が行われ、1989年までにVL-Asrocを運用する予定だった。しかし、シー・ランス(RUM-125A)の地上発射ヴァージョンも開発することがふたたび決定されたため、プログラムは1988年に中止された。VL-Asroc計画は、シー・ランス計画全体が中止された1990年まで保留されたままだった。事態が十分に混乱していなかったかのように、1990年代初頭に一時的にシー・ランスを再稼働させようとしたが、地表発射対潜兵器としてのVL-Asrocの地位には影響を与えなかった。RUM-139Aは1993年にようやく米海軍の艦船で運用されるようになり、これまでに450発以上のミサイルが調達されている
※RUM-139Aは、RUR-5 ASROCロケットに全く新しい固体ロケット・ブースター部を搭載したもので、最新の米海軍水上戦闘艦のMk. 41 VLSから発射される。ASROCの慣性誘導システムに加え、VL-Asrocはデジタル・オート・パイロットを採用しており、Mk. 114 MOD. 0固体ロケット・ブースターの推力ヴェクトル制御を用いて飛行経路を制御する。このオート・パイロットにより、RUM-139はRUR-5よりも操縦性が向上し、より浅い軌道を飛行することが可能となり、高高度の風による誤差を避けることができる。航続距離はRUR-5と同じように、あらかじめ計算された軌道上の地点でモーターを切り、機体を切り離すことで制御される。RUM-139AのペイロードはMk. 46 MOD. 5A軽量ホーミング魚雷で、入水前にパラシュート・システムによって減速・安定化される。当初はMk. 50魚雷を搭載したRUM-139の改良型も計画されていたが、これは中止された。RTM-139Aは不活性魚雷を搭載した訓練用ヴァージョンであり、DRUM-139Aは実験室環境での地上訓練用の非飛行ダミー・ミサイルである(DRUMという接頭辞は若干標準から外れており、代わりにDRTMとすべきだった)
※1995年ごろ、Mk. 46 MOD. 5A魚雷の製造元(当時はハネウェル/アライアント、現在はレイセオン)は、Mk. 46 MOD. 5A(SW)として知られる浅水能力を強化した改良型を開発した。1996年以降、米海軍のRUM-139Aミサイルはこの改良型魚雷を搭載し、RUM-139Bと命名された。2001年までに、すべてのRUM-139Aはこの規格にアップグレードされた。RTM-139Bは、Mk. 46 MOD. 5A(SW)の不活性ヴァージョンを使用している。 RUM-139Cの呼称は、2001年に軽量ハイブリッド魚雷(Lightweight Hybrid Torpedo: LHT)としても知られるレイセオンMk. 54 MOD. 0魚雷を搭載したVL-Asroc型に割り当てられた。Mk. 54は新しい軽量魚雷で、2004年10月にフルレート生産が開始された。この新魚雷のVL-Asrocとの統合試験と開発は2005年まで続けられる。RUM-139AおよびBヴァージョンと同様に、RUM-139Cの不活性訓練ヴァージョンも存在する
全長 直径 発射
重量
推進 誘導 制御 弾頭 射程 命中
精度
備考
4.89m 0.35m 635.02kg Mk. 114 MOD. 0固定燃料ロケット・モーター INS Mk. 46 MOD. 5A(-139A)または MOD. 5A(SW) (-139B)魚雷
(44.45kg HE)
RUM-139C
(Mk. 54 MOD. 0魚雷)
27,780m ◎データはRUR-139A/B


Update 24/02/11