弾道ミサイル潜水艦

• 実験的ミサイル搭載小型潜水艦　ＭＸ　ＣＡＲＲＹＩＮＧ　ＳＭＡＬＬ　ＳＵＢＭＡＲＩＮＥ

※下の画像、空軍の実験的ミサイル（Missile-eXperimental: MX）搭載小型潜水艦は、新型MXミサイルを搭載する為の数多くの提案（23種類）の中で、より現実的なコンセプトの一つである。1980年代初めに提案され、1992年〜1994年にかけて就航が予定されていた。基本的なコンセプトは、小型のディーゼルエレクトリック潜水艦（原子力推進も検討されたが、やはりディーゼルエレクトリック推進が選ばれたようだ）に、鉄製のキャニスターに水平に格納された4発のミサイルを搭載するというものだった。発射時にはハッチが開き、ラッチが解除されキャニスターは海面に浮かび、ミサイルが発射されるというものだ。技術的な詳細は殆ど書かれておらず、レイアウトの基本的なスケッチを描いただけで、実際のエンジニアリング作業は殆ど行われなかったと思われる。殆どの作業は、この方法でミサイルを発射する事との長所と短所に焦点を当てていたようだ。ミサイルの精度への影響、ソヴィエトの攻撃に対する潜水艦の脆弱性、一度に何隻の潜水艦が海上にいる必要があるのか、潜水艦はどこから出航するのか等。全体的に見て、これはトライデントをさらに悪化させた様なものだと思われるかもしれないが、それは間違いではない。この案は、他の多くのMX基地案とともに、空軍が好んで選択した多重防護シェルターや深部地下基地を比較して魅力的なものにする為に出されたのではないかと思う。結局、MXミサイルがLGM-118Aピースキーパー Peacekeeperとして最終的に実用化された時、空軍は古いタイタンII Titan IIサイロに、このミサイルを格納する事になったのである

Ｕｐｄａｔｅ　21／03／29